その音は絶望か、希望か。ガットが切れた日の話
試合のクライマックス、スマッシュを打ち込んだ瞬間に響く「パンッ!」っていう乾いた音。あ、やったな、と思った時にはもう遅い。そう、ガットが切れた瞬間だ。あの時の絶望感、バドミントン好きなら一度は味わったことがあるんじゃないかな。今日の練習はもうこのラケットではできないのか…って、ちょっと落ち込むよね。 でもさ、冷静に考えるとガットが切れるのって、それだけ打ち込んだっていう証拠でもあるんだよね。いわば「頑張った勲章」みたいなもの。そう思うと、ちょっとだけ誇らしい気持ちにもなったりする。 そして、ここからが次の楽しみの始まり。次にどのガットを張るか、テンションはどうするかを考える時間だ。今度はもう少し反発系にしてみようかな、いやいや耐久性重視でしょ、なんてカタログやネットのレビューを見ながら悩むのは、最高に楽しい時間。まるで新しいラケットを手に入れる前みたいなワクワク感がある。 そして、ショップから張りたてのラケットを受け取って、コートで最初にシャトルを打った時のあの澄んだ音と感触!「これこれ!」って思わず声が出ちゃうくらい気持ちいい。ガット一つでこんなに打球感が変わるのかと、改めてバドミントンの奥深さを感じる瞬間だ。ガットが切れた時の絶望感も、この最高の瞬間を味わうための前フリだと思えば、悪くないかもしれないね。