第50回 活動報告
【活動報告】第50回 あおぞらの輪
約2年の年月,実に多くの方にご参加いただいて,本日第50回を迎えた.様々な課題や困難を抱えつつも,その都度有意義なご助言や暖かなご支援をいただき,なんとかぽんこつな私でも続けることができた.私自身,皆さんとお会いして,豊かで深淵な知的世界に足を踏み入れることの高揚や,はっとするような感動や驚き,そして自分自身でもっと散策してみようとする意欲や自信を得ることができた.「学び(知的活動)」はやはり,他者が居てこそより豊かなものになる.この確信も「あおぞらの輪」の参加者の皆さんからいただいた「宝」だな…なんて感じたりしている.
実は最近,偶然にも「場」の在り方を考える機会に恵まれ,「どんな場であれば,質の良い知的活動・対話交流ができるか?」を考えることができた.特に印象的だったのは,「交差する」とか「文化」という言葉.人と人同士が交差し,文化が生まれてくる過程について,私はなぜか関心を持っていた.様々な経験を経て,多様な価値観を身に付けた人同士が,どのように交差すれば,安心・安全でありながら,豊かな創作活動を楽しめる場となっていくのか.美術館や河川敷,親子のための居場所づくりや街に残る「たてもの」,廃校を利用した地域活性など,様々な分野に渡って「場づくり」に思いを馳せる人たちの考えには,どこか大切な普遍性があるような気がしている.「あおぞらの輪」では,マインドマップの共有や本の紹介,哲学対話など,いわゆる「知的活動」をいかに安全かつ創造的に交差させるか?が課題となってくる.
これまでの皆さんとの時間を踏まえながら,本日は「〇〇の輪」という新しい(これまでの活動を活かした)活動に取り組ませていただいた.中心となるテーマが移動しながら,その都度何かを創り上げるような対話が行われ,また別の話題に移動していく.不思議なのは,時間がたつにつれ,話題がより深く重層的になっていったことだ.しかも,初めて会った人同士でフランクな空気感の中で達成できたことにとても感動していた.時折思考の沈黙がありながら,それぞれのペースで言葉を紡いでいく.周りの方々も,急かすことなくじっと耳を傾けている.この活動は,参加している方々の「聴く姿勢」と「純粋な知的好奇心」で成り立っているんだなぁ…と改めて気付かせてもらった.
いつかできたらいいなぁ…と思っていたことは,いつでも,だれとでも「知的活動」を楽しめるような文化を長い時間かけて育てていくこと.「〜について皆さんと対話したいです」「〜の本の解釈を伝い合いませんか?」という声がけで,関心のある方々がその時集まり,対話をし,ぱっと解散するような関係性ができたらいいなぁ…なんて余計なことを考えていた.互いの気持ちに寄り添いながら,自分たちの知的好奇心を満たしていけるような,そんな文化を作っていけたら…なんて考えていた.
これから,来年の予定についての仕上げにかかる.皆さんの声を取り入れながら,どんな場や知的活動を創出できるか,ただただ楽しみで仕方がない.
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