静寂の『黒い雨』読書会

読書会アパート3号室
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読書会アパート3号室、第18回。
7月27日(日)は、井伏鱒二の『黒い雨』を取り上げました。
原爆投下後の広島を生き延びた人々を描く本作は、小説というより“記録”に近い文体と、あまりにも生々しい描写が特徴。開催前から「読むのがつらい」という声が聞こえてきました。
当日までに参加キャンセルが相次ぎ、久しぶりに、1グループだけでの開催となりました。

主催者として、読みながら感じたこと

読み始めてすぐに思ったのは、「これは、当日の参加者が4〜5人いればいい方だな」ということ。それほどまでに重く、ページをめくる手が止まってしまう。
主催でなければ、自分も最後まで読めたか分かりません。


けれど、「目を背けてはいけない」と思いました。
戦争の悲惨さは、誰もが直視したくない。でも、それを“なかったこと”にしてしまえば、戦争の本質を忘れてしまう。それを避けるためにも、このような作品を「読んだ人同士で語り合う」読書会の意味を、あらためて感じました。


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