激アツ!『金閣寺』読書会
1月26日(日)、第12回読書会を行いました!
会場は仙台駅からすぐの「仙台市市民活動サポートセンター」研修室。
初参加の方4名をお迎えして14名で開催しました。
今回も申し込みを開始してすぐに満員御礼となりました。
三島由紀夫人気をひしひしと感じます。
会場は仙台駅からすぐの「仙台市市民活動サポートセンター」研修室。
初参加の方4名をお迎えして14名で開催しました。
今回も申し込みを開始してすぐに満員御礼となりました。
三島由紀夫人気をひしひしと感じます。
自己紹介からスタート!
今回、初めて参加された方のなかに
昨年メキシコから来日されたという女性が!
びっくりするほど日本語が堪能で、さらに今回の課題本である三島由紀夫『金閣寺』を読了されたということで、皆さんの関心を引いていました。
みなさんのオススメ本
いつも自己紹介のときに1冊「おすすめ本」を紹介していただきます。
最近おもしろかった本や好きな本をお持ちいただくのですが、
「課題本を読んでいたら思い出した」本をご紹介いただくことがあります。
今回も、三島由紀夫の他作を持ってきてくださる方もいれば、
阿部和重『IP/NN』、木田元『反哲学入門』など、一見しただけでは関連性が思いつかないような本も。
ですが、その理由を聞くと、「なるほど~!『金閣寺』とそんな共通点が!」となり、それを確かめるべく、読んでみたくなってしまうのです。
毎回、「おすすめ本」タイムはとても刺激的で、
本好きな参加者の皆さん、目を輝かせて聞き入っています。
最近おもしろかった本や好きな本をお持ちいただくのですが、
「課題本を読んでいたら思い出した」本をご紹介いただくことがあります。
今回も、三島由紀夫の他作を持ってきてくださる方もいれば、
阿部和重『IP/NN』、木田元『反哲学入門』など、一見しただけでは関連性が思いつかないような本も。
ですが、その理由を聞くと、「なるほど~!『金閣寺』とそんな共通点が!」となり、それを確かめるべく、読んでみたくなってしまうのです。
毎回、「おすすめ本」タイムはとても刺激的で、
本好きな参加者の皆さん、目を輝かせて聞き入っています。
さて、いよいよ!課題本の感想タイムです!
今回は三島由紀夫『金閣寺』!
1月14日は三島由紀夫、生誕100周年!
そんな記念すべき月に、代表作『金閣寺』で読書会が開けて良かった!
はじめに、主催者から、この作品の背景を簡単にお話し、
さらに関連図書を紹介させていただきました。
そんな記念すべき月に、代表作『金閣寺』で読書会が開けて良かった!
はじめに、主催者から、この作品の背景を簡単にお話し、
さらに関連図書を紹介させていただきました。
ひとりずつ「感想」タイム!
そして、作品を読んで感じたことを7名ずつに分かれて、話していただきました。
こんな感想が出ました!(一部ご紹介)
・初めて三島由紀夫を読んだが、三島って面白いんだ!と思った。
・行為と認識についての部分が印象に残った。全編を通して、三島に問いかけられていると思った
・序盤から死や滅びが多く描かれているのに、主人公は最後滅びなかった。何者になったのか、よく分からなかった
・小説ではなく、哲学書ではないか?三島の哲学を聞かされている感じ。実際に起きた事件で、犯人はまだ生きているのに書いていいのか、倫理観が気になった
・柏木は実はいいやつなんじゃないかと思った
・自分の父親が舞鶴出身なので、読んでいて裏日本の空気を思い出した
・戦争の影響を強く感じた
・小説というより、ひとりの人間のダイアリーのように感じた。幼い頃から心が歪んでいた主人公にとって、友人の鶴川は光だった。
・肉で言えば霜降り肉のようなこってり感だった
・溝口のどもりの感覚。自分も言葉が出てこずに話につまることがあるの で、少し共感してしまう部分があった
・なんか怖いという印象。猫を殺す話(南泉斬猫)話や、 娼婦の腹を踏みつけて堕胎させるシーンに少し憤りを感じた
・童貞喪失が命がけで、人生をかけていることにびっくり!女性=人生なのだなと思う
・「金閣を焼かねばならぬ」までに至るまでに念頭に置 いたのは「美」なんだろうと思う
・金閣寺は憧れ、天皇 のようなものだったのではないか
・三島由紀夫という作家の生き様が作品以上に強烈である
・三島由紀夫の存在感が強くて、本から飛び出してくる感じ
・解説には「同年代の心を 反映した小説」とあり、時代小説として読むことが出来るなと思った
・負の感情に引きずられてしまい自分の心に呪いをかけられた感じもするが、自分と向き合う勇気やある意味自信を持てる作品だ った
・溝口は美をこねくり回 している少年。ダークサイドに落ちてしまうようで、溝口は悪に染まっていない様子もある
・溝口は現代でいうオタク的な、厨二病的な要素もある。(アイドルを刺してしまうオタクもいる)
・語りが三島由紀夫なのか、溝口なのか。書き手がどのくらい反映しているかも気になった
・鮮烈!濃い!まるで胸ぐらを掴まれて目の前で語られているような、近さを感じた。
などなど……。
三島由紀夫を初めて読んだ方も多かったのですが、独特な文体や、初めて目にする言葉も多く、「読みにくかった」という声がけっこう聞かれました。また、それと同じくらい「おもしろかった」という声も。
初読では、その文体や観念的な言い回しに慣れず、読みにくい印象がありますが、再読すればするほど、おもしろさが感じられる作品ではないかと感じました。
他の人の意見を聞いてからまた読んでみると、違った感想を抱くかもしれません。
フリートークで深めていく…
ひとりずつの感想を聞いた後は、フリートーク。
主人公にとって、金閣寺とは一体何だったのかという問いについて
話しました。
女性と関係を持とうとすると現れる金閣寺。
親の目のような存在?親殺しの話なのでは?
金閣寺は、自身を醜いと思っていた溝口にとって美しさそのもの。
心の中に美しい金閣寺を作り上げて、美を保っていた?
自分と同一視していたのでは。人間ではないもうひとりの自分。
寺に火を放った後、死のうと思っていたのに、なぜ生きようと気持ちを変えたのか。
などなど、あとからあとから話題が湧いてきて、
まったく話が尽きず・・・・
休憩時間になったのに、誰ひとり席を立たずに話し続けていました。
ご参加くださった皆さんありがとうございました!