観客が結末を選ぶ!?革新的な舞台と演技の秘訣「アレクサンダー・テクニーク」に迫る!

劇団天文座
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皆さん、こんにちは!劇団天文座です。いつも応援ありがとうございます。


この度、私たちが現在取り組んでいる最新の舞台作品や、劇団の未来に向けた取り組み、そして俳優たちが日々取り組む演技の深遠なテーマについて、余すことなくお伝えしたいと思います。私たちの情熱と挑戦の全てが詰まった今回のブログ記事、ぜひ最後までお読みください!





🎪 最新作、観客が結末を決める参加型演劇の舞台裏!

現在、私たちが全力を注いでいる最新の舞台作品は、いよいよ本番まで1ヶ月と少しとなりました。座長は、「とりあえず一応業務連絡をすると一旦台本は無理やり完成させました。」と語り、物語の全体像を掴んでもらうために、ひとまずの完成に漕ぎ着けたことを明かしました。


📝 台本の進化過程

この台本は、当初約3万字でしたが、現在修正期間に入っており、最終的にはトータルで4万字になる見込みです。早ければ今週末には、大幅に加筆修正された完全版が完成する予定であり、本番の1ヶ月前までには完全に完成した状態にすることを目指しています。


🔴🔵 革新的な観客参加システム

今回の作品における最大の挑戦であり、注目すべき点は、観客の皆さんが物語の結末を決定するという、極めて革新的な試みです。座長は、アプラホールで上演される2ステージにおいて、「満席にできたら」と観客の皆さんの力を強く求めています。そして、その作品への自信を「今回の作品ね、自信を持って僕はお届けできるかなと思ってます。」と表明しました。


この参加型演劇の仕組みはこうです:


物語の終盤に、「世界を終わらせるのか、それとも最後の文化祭の開演を許可するのか」という究極の選択が観客に委ねられます。


観客の皆さんの手元には、赤と青の投票用紙が用意されており、どちらの結末が良いかを挙手で決めていただくことになります。これは、単に物語を受け取るだけでなく、観客自身が物語の創造者となるという、これまでの演劇にはなかった**「令和の舞台」**と呼べる試みです。


🎯 俳優陣への大きな挑戦

この挑戦は、俳優陣にとっても大きなプレッシャーと成長の機会をもたらします。なぜなら、キャストは2つの異なる結末を完璧に演じ分けなければならないからです。


座長は「2パターンあります。今こうと書きだけで済ましてますけどもセリフもありますので、ここの部分はね全然過修正してちゃんと芝居が立ち上がりますので2パターンを覚えてください。」と語り、その習得の難しさを強調しています。


さらに、どちらの結末になるかは当日まで分からず、まさに**「勝ち負け」ではないものの、どちらの側の芝居が観客の心を動かしたかが如実に現れる**ことになるため、俳優たちは常に最高のパフォーマンスを目指すことになります。


音響や照明のスタッフも同様に、2パターンの演出を準備する必要があり、裏方にとっても大きな挑戦となります。この予測不可能な展開は、演劇を**「受動的に受け取る時代」から「能動的に参加し選ぶ時代」**へと変革する試みだと座長は考えています。





🚀 劇団天文座の未来展望と新たな挑戦

📅 確定している公演スケジュール

劇団天文座は、今後の活動においても大きな展望を抱いています。なんと、来年以降の公演スケジュールがすでに決まっており、以下の通りです:

  • 2026年5月 ピッコロホールでの公演
  • 来年3月 倉庫での公演
  • 1月 高槻の現代劇場での公演

座長はすでに1月、3月、5月のホール公演が決まっていることから、「あと7、9、11だね。もう毎月ホールで公演しちゃいましょうやっていう」毎月ホールで公演を行うという大きな目標を掲げています。これを実現するためには、引き続き観客の皆さんの力が不可欠であると強調しています。


🏢 法人化と新事業展開

さらに、劇団天文座は新たな事業展開も進めています。法人化の手続きを進めている。


設立日は劇団天文座の旗揚げから5年目にあたる9月29日を予定しているそうです。


法人化に伴い、団員の皆さんの活動内容がすぐに変わるわけではありませんが、新たな事業として、以下を開始するとのことです:

  • 個別の演技指導:座長の自宅でマンツーマンで受けることができる
  • ボーカルレッスン:強力な先生であるいけちゃんが担当

これは、俳優を目指す方々にとって、非常に貴重な学びの機会となるでしょう。


💰 収益の使い道と持続的成長

今回の公演で満席を達成できた場合の収益の使い道についても言及がありました。座長は、余剰資金を次の公演の会場費に充てることで、**「基本的にホールの公演はもう2026年度生えません」**と宣言し、今後の活動をさらに広げていく意向を示しています。これは、観客の皆さんからの応援が、劇団の持続的な成長に直結するという強いメッセージでもあります。





🧠 演技の質を高める秘訣:アクショニングとアレクサンダー・テクニーク

劇団天文座では、俳優の演技力を高めるために、特定の演技理論や身体技法を取り入れています。その中でも特に重視されているのが、**ジュディ・ウェストンの「アクショニング」**と、**アレクサンダー・テクニーク(AT)**です。


🎭 アクショニングの基本理念

アクショニングは、「演技つうのは、ま、感情つうのはね、結果だよねって。セリフっていうのは結果だよねって。出来事があったことに対する結果でしかないんです」という考え方に基づいています。


つまり、感情やセリフは、あくまで状況や出来事に対する結果であり、その結果に囚われるのではなく、そこに至るまでの**「過程、プロセスを大事にしていこう」**というアプローチです。


🧘‍♂️ アレクサンダー・テクニークの科学的基盤

そして、アクショニングと並行して実践されているのが、アレクサンダー・テクニーク(AT)です。これは心身の再教育法であり、科学的なエビデンスも蓄積されていることが紹介されました。


🔬 アレクサンダー・テクニークの核心原理

1. 不必要な緊張パターンの発見と抑制

アレクサンダーは、発声時に頭を後ろに引き、首を収縮させるなど、**「不必要な筋緊張のパターンが習慣的に生じている」**ことを発見しました。


これは、日常や舞台上での無意識の癖として現れることが多く、本人は正しいと感じている場合があります。


具体例:

  • 台本を持っている時に首が下がり、目線が下がる
  • 首に緊張がかかり、息の流れが悪くなる

ATでは、まずこのような**「マイナス」の状態を認識し、それを「なくしていく」**という考え方を重視します。


2. プライマリー・コントロール

ATの中心的な役割を果たすのが、**「頭・首・胴体の動的な関係性」**です。この関係性が、全身の協調性と機能の質を支配するとされており、ボイストレーニングにおいても姿勢や息の流れが非常に重要であることにも通じます。


3. 抑制と司令の原理

これは、**「刺激に対して即座に習慣的な反応で応じるのを意識的にやめること」**を指します。


舞台上で緊張して体が硬くなったり、瞬きが増えたりするような余計な「タスク」を意識的に減らすことで、思考と行動の間に余裕が生まれ、新たな選択肢が可能になります。これにより、反応速度が上がり、相手から得られる情報も増えるため、演技の質が向上します。





📊 アレクサンダー・テクニークの応用と効果

ATは、俳優やダンサー、音楽家といったパフォーマンス分野だけでなく、健康分野でもその有効性が示されています。


🏥 健康面での効果

慢性腰痛の改善
大規模な臨床試験では、24回のレッスンを受けた患者の月間腰痛日数が大幅に減少したという結果が出ており、その効果が1年間持続したと報告されています。


パフォーマンス不安の軽減
音楽家を対象とした研究では、ATレッスンがパフォーマンス不安を軽減する効果があることが示されています。


🎨 表現分野での効果

表現力の向上と怪我のリスク軽減
世界の名門演劇学校のカリキュラムにも組み込まれており、俳優は無意識の身体的・精神的な癖から自由になり、より表現力豊かな演技を目指せます。ダンサーにとっては、動きの効率性を高め、怪我のリスクを減らすのに役立つとされています。


➖ 「マイナスをゼロに戻す」理論

座長は、ATの考え方を**「マイナスをゼロに戻す」**という言葉で表現しています。


例えば、姿勢が悪い状態でアクショニングによってプラスの要素を加えても、効果は半減してしまいますが、まずマイナスをゼロに戻すことで、加点要素が最大限に活かされると説明しました。





🎪 俳優たちの成長と「引き算の演技」

🎯 具体的な指導内容

今回の稽古では、アレクサンダー・テクニークの原理に基づいた具体的な指導が行われました。俳優たちは、無意識に出てしまう身体の癖や緊張を指摘され、それを意識的に改善するよう促されました。


改善すべき具体的なポイント:


首の緊張
セリフを言う際に首が動いたり、力が入ったりする癖は、観客に「緊張している」という印象を与え、演技への没入を妨げます。これを**「首で芝居する」**と表現し、意識して動かさないように指導されました。


重心の偏り
かかと重心や爪先重心、片足重心など、バランスの悪い立ち方は、不必要なエネルギーロスを生み、動きの速度や選択肢を制限します。フラットで安定した重心に戻すことで、芝居のクオリティが向上すると指摘されました。


余計な動き
瞬きが多い、手で何かを掴もうとする、話している相手を不自然に凝視するといった無意識の動きは、観客に**「嘘をついている」という印象を与えかねません**。こうした**「いらないタスク」を減らすこと**が、思考をクリアにし、より自然な反応を可能にします。


🎵 音の位相(音像)理論の応用

座長は、俳優の成長段階を**「足し算」と「引き算」という概念で説明しました。これまで俳優たちは、声量を大きくする、動きを大きくするといった「足し算」の技術を磨いてきましたが、次の段階として「引き算」の演技**を習得することが求められています。


これは、音楽の**「音の位相(音像)」**の概念に例えられます:


バンド演奏で、ボーカルが一番前に聞こえ、ギターやベース、ドラムが適切な位置に配置されることで、全体の音がクリアに聞こえる
ように、演劇においても、各俳優の声や動きが適切な「音の位置」を持つことが重要です。


全員が大きな声を出したり、大きく動いたりすると、音が衝突し、観客にとってストレスとなり、かえってセリフが聞こえにくくなる現象が発生
します。


🎛️ 個々の特性を活かした演技

「自分という楽器は下げても聞こえる楽器でしょ。あなたは大きいから。」という言葉は、各俳優が自身の声質や身体的特徴を理解し、あえて「引く」ことで、シーン全体のバランスを最適化し、より繊細で豊かな表現を追求することの重要性を説いています。


これは、単に技術的な問題だけでなく、演技における「協調性」や「アンサンブル」の質を高めることにも繋がります。


🎭 戦略的キャスティング

キャスティングにおいても、俳優個々の成長フェーズが考慮されています。例えば、パワーのある俳優には、あえて繊細さが求められる役を割り当てることで、新たな技術の習得を促し、演技の幅を広げる機会を提供しています。





🌟 まとめと今後の展望

劇団天文座は、観客参加型という革新的な舞台表現に挑戦しつつ、その根底には「アレクサンダー・テクニーク」に代表される、俳優の身体と精神の根本的な再教育があります。これは、単に新しいことに挑戦するだけでなく、俳優一人ひとりのスキルアップと、より深い表現への探求を両立させる試みと言えるでしょう。


🎪 観客参加が生む内発的モチベーション

座長は、「これまでって決め切られたゴールに走っていく、全員に協力していくってのもそうけど、全員で確かにいいもの作るに協力はするんですよ。協力するんですけども、やっぱりね、A側の人はAでやりたいし、B側の人はBでやりたいってのがあると、やっぱ芝居変わんじゃないかなっていう。」と、この観客が結末を選ぶシステムが、俳優たちの演技に与える内発的なモチベーションにも期待を寄せています。


📺 YouTube目標と外部学習

劇団天文座のYouTubeチャンネルでは、現在923人のチャンネル登録者数ですが、目標は1000人
です。ぜひチャンネル登録をして、私たちの活動を応援してください!





🎊 皆様への心からのお願い

皆様の応援が、劇団天文座の未来を切り開き、俳優たちの成長を後押しします。ぜひ、劇場に足を運んでいただき、観客として、そして物語の決定者として、この特別な体験を共に創り上げましょう!


劇団天文座は、お客様の力を得て、これからも常に新しい挑戦を続けます!