初めてのキャンプ

キャンプ福島
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最初のソロキャンは、いつ、どこでやったのかは覚えていない。

ただ、テントを買った時期と動機は覚えている。その時のエピソードを話そうと思う。
(写真は最近のもの)。

あれは、仙台から友人2人が遊びにきて、「キャンプでもやるか!」となり、地元のゼビオでテントを売っているのを思い出して勢いで店に突入した時の話。

当時、キャンプ用語はもちろん、使い方もわからない。わかるのはキャンプという意味だけ。

店員に聞くのもチト、恥ずかしい・・。
自分が「キャンプやろう!」と言い出したこともあって、カッコつけたかったのだと思う。

わからない人間が取る行動はシンプル!
店内にあるおススメ商品の購入である。
その時に展示されていたのがWoolrichのテント。シュラフ(寝袋)が4つ、インナーマット(テント内の敷物)や、食器も付いてくる。
価格は6万円前後。

高いのか、安いのか全く分からない(笑)
ただ、6万円という出費はデカい!!

ただ、ここでも損なプライドが働いてしまった。

仙台から来た友人達の前で、ケチケチと渋っている姿を見せたくなかったのである💦

会社からの報奨金(大した金額ではない)が出ていたことで、気持ちも大きくなっていたのかもしれない。

とは言え、6万円出すのは自分。
出来るだけ失敗はしたくない。

考えた結果、このように店員に相談することにした。
「今日、これから3人でキャンプをしたい。
最低限必要なものを揃えて、どこまで快適なキャンプができるか検証も兼ねている。最低限必要なものを選んで欲しい」。

検証というワードが、「ケチケチしているんじゃなくて、そういう内容だから仕方ないの!分かってね!」というガード役を果たしてくれたかどうかは不明。

実際に選び始めると、気分が高揚してしまい、アレもコレもと選んでしまい、最終的には8万円という、勢いでキャンプするレベルを遥かに超えて、もはや一泊二食のそれなりのホテルや温泉旅館に泊まった方がいいのではという金額になり、当時の自分には分不相応すぎる買い物になってしまった。

実家に住んでいたから良かったものの、一人暮らしをしていたら間違いなく、パンの耳と、もやしだけの食生活が暫く続いたと思う。

若さのエネルギーは凄まじい!
何とかなる!の精神そのものが活気を生むのだと思う。

次に食材を購入。
友人がサンマが食べたいといって3尾購入。
あとはオードブル、飲み物系。

そういえば、キャンプ地を決めていない!
無計画にも程がある。
でも、それが若さ・・かどうかわ分からないが、勢いがあるのは確かで、そういう意味では、突っ走るだけ突っ走って、どんどん失敗してもリトライしながら経験値を積んでいく自己投資の貴重な時期だとも言えると思う。

現地に着いた時には15時頃。
あと3時間もすれば日が暮れてしまうので、適当な空き地でテントを張ることにした。

しかし、テントの組み立てがなかなかできない。大人3人が、あーでもない、こーでもないと悪戦苦闘!
今なら一人で30分未満で設営できるが、この時は数時間掛かった。

何故なら、新品のテントを組み立てる時に、付属のポールを、かなり強くしならせないといけない工程があって、「折れるんじゃないか⁉」という恐怖心に駆られるからである。

組み立て方法は合っているのに、
➡折れそうだから中断する。
➡不安になって組み立て説明書を確認する。
➡再度組み立てようとする。
➡折れそうなので中断する。
➡本当に合っているかまた説明書を確認する。
これを何度も繰り返す(笑)

最終的には、「ポールが折れても自分の気持ちは折れないから大丈夫!やっちゃえ!」
という名言⁉を口にしてやっと完成!
日が暮れる前に何とか間に合った。

やっと食事にたどり着いたときは既に薄暗かったが、この時に調理して食べたサンマの塩焼き
は、苦労した後だったせいか、とても美味しかった。

しかし、就寝時にまたしても問題発生!!

テントの下に子砂利や大きな石が結構あって、寝転がると背中に当たって痛い!
テント組み立てに必死で、地面の状態をよく確認していなかったのである。

もう夜で外は暗いし、藪蚊は多いし、ペグを打ち直すのも面倒。銀マットのあっても、無いよりはマシ程度だった。

仕方がないので、3m×3mのテント内でなるべく快適に寝れそうな場所を探して横になった為、不自然な位置に寝るようになってしまった。

初めてのキャンプで気持ちが高揚していたのと、寝心地の悪さと、野鳥か何か得体の知れない野生動物の鳴き声とが重なり合って、結局眠ることができず、そのまま朝を迎えた。

朝を迎えた後のことは覚えていない。
感動や苦労、ほろ苦さが伴わないとすぐに忘れてしまう質らしい。

その時に使用した初めて買ったテントは最近も使った。しかし、シール材は剥がれ、ワックスも剥がれ落ちてきてしまっている。
ショックコードも伸び切っているし、ポールも若干変形。ガイロープを使えば問題ないが、快適に使える状態ではない為、どうするか検討中。一番長く使ってきたテントだけに、一番思い出が詰まっていて簡単には手放せそうにない。